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【活版夏まつり特別編集-京都活版MAP-】「デザイナーが営む工房で、デザインの相談も」グラフィックデザイン工房 りてん堂

叡山電鉄「一乗寺」駅から少し歩いたところにある「グラフィックデザイン工房 りてん堂」。通りからも見える大きな活版印刷機「チャンドラー」は、60~70年使い込まれたベテラン。もともとは京都市内の別の印刷所で使われていたが、その廃業にあたり、村田良平さんが、印刷機と活字一式を受け継いだ。村田さんは、当時グラフィックデザインをする会社に勤めるかたわら、印刷所で活版印刷を学んでいたのだ。2012年、村田さんはグラフィックデザインと活版印刷の工房「りてん堂」を一乗寺にオープン。活字を組むだけではなく、オリジナルデザインの活版印刷も手掛けているのは、デザイン技術がある村田さんならではだ。「活版でやるから許されるデザインもあると思ってます。活字を組んだときに自然にできる間や余白は、デジタルにはない味わいがありますね」。近年、京都府立大学や他の印刷会社とともに取り組んでいるのが、「こうぞ炭」のインクで刷る活版印刷。和紙をつくるときには木の皮を使うが、木の内部は廃材となる。それを燃やして炭をつくり、粉砕して作ったインクだ。「こうぞで作られた和紙に、こうぞで作ったインクで刷る。同じ黒でも風合いが違います」。活版印刷から感じる木の温もり。ぜひ手に取って、感じてほしい。(取材:ちくしともみ)