column
コラム夏の旅日記。 端っこの心意気。鹿児島 <前半>「旅行者になる」
〝どこかに〟で、お得に旅先を決定!?
「じいじ~」と走っていく男の子。
「大きくなったなぁ」と、男の子の頭をなでるおじいちゃん。
本当に、こんな光景があるなんて、さすが夏休み。
鹿児島空港におりたった瞬間から、ほっこり気分でいっぱいになったのは、7月29日の夕方。
あれれ、この前も年末に鹿児島行ってたやろ?とお気づきの方は、ブログを読んでくれていてありがとうございます。
そうです、2016年12月30日に来たばかりなのに、再び鹿児島に来てしまったのはJALのせい。いや、おかげ。
この日からさかのぼること、1か月。「JALのマイルがたまったから、マイルでどこかに行こう」となり、「どこかにマイル」というものに申し込みました。
これは、通常のマイルチケットの半分以下のマイルで、「どこかに」行けるという奇妙なJALの企画。その「どこかに」は、4つの行き先候補が示されたプランに申し込むと、そのどこに行けるか、申し込み後にお知らせされるという仕組みです。4つの行先候補にはいろいろな組み合わせがあって、いくつものセットから選ぶことが可能。
ちょっと分かりにくいのですけど、
「この4か所のうちのどこかへ行けますけど、どこかは申し込んでみないとわかりません」
ということ。
「この4か所なら、どこになってもいいわ」
という組み合わせを選ぶのがコツでしょうかね。
私たちは北へ行きたかった。しかし、組み合わせには、2つは北、2つは南というように、適度にばらつきを持たせてあります。
そこで、「山形、札幌、長崎、鹿児島」の組み合わせを選んだのだけど、結局JALさんによって鹿児島に決定されてしまった。仕方ない、年末の旅行はANAさんで行ったので、JALさんは、私たちが鹿児島へ行ったばかりであることは知らないのです。行きたい所へは、自分でお金を払って行くべし、というお告げか。
かくして、「どこかに」は、鹿児島となり、再び鹿児島空港に降り立ったと言うワケなのです。
ちょうど8か月ぶりに来た鹿児島は、外に出たとたんにむぅ~っとする水分を含んだ熱気(これは日本全国どこでも同じだろうけど)。冬の澄んだ空気とは全然違う。夏の鹿児島。「おじゃったもんせ」(ようこそいらっしゃいました)の看板は、夏の方が似合うような気がするな。いや、ほんとに、なんとなく。
前回はバスで鹿児島市街に行き、鹿児島中央駅近くでレンタカーを借りたけれど、今回は空港近くでレンタカーを借りる。空港から市街まで1時間くらいかかるし、今回は大阪空港へ戻る日に、市街から見ると空港のある方角、霧島方面に行くつもりなので、その方が、効率がいいと判断したのです。なるほど、2度目になると、なかなか賢い作戦が思いつくもの。
街中を大浴場から見下ろせるホテル
レンタカーに乗ってとりあえず、まっすぐホテルへ。
今回の宿泊先は「ドーミー・イン」。知ってます?ドーミー・イン。全国各地にあるホテルで、私のイメージでは、出張で泊まる感じのビジネスホテルと思っていたのだけど、夫が、(出張で)宿泊してみて、大絶賛。私もドーミー・イン体験してみることになりました。
結論から言うと、すごいいい。部屋の造りはシンプルですが、サービスや施設が旅館のよう。
ドーミー・インの私のお気に入りポイントを、まず2つ紹介すると…。
■お風呂が温泉
しかも、最上階の大浴場。しかも、露天風呂まである。部屋にもシャワーはあったけど、使わず。そりゃ、大浴場に行くに決まってる。街中の、高層ビルの上から、裸でお湯に浸かって、車が走っている道を見下ろすのは、とても変な気分(笑)。山の中とか、海が見える露天風呂とかもいいけど、この普通の旅館だとあまりなさそうなシチュエーションにご満悦。13階だし、窓というか、開口部は小さいので、下からは頑張っても見えぬ見えぬ。しっしっしっ(笑)。ヘンな開放感。おもしろっ。
■夜食付き
そして、夜9時を過ぎると、「夜泣き蕎麦」という醤油ラーメンを無料でサービスしてくれる。もう、「何で?」ってくらいの手厚いサービス。本当に無料よ、無料。もし、出張で鹿児島へ来て、遅く辿り着いて、気持ちのいい風呂と、ラーメンがあったら、それは好きになるでしょうよ、と思いました。
フロントのお姉さんも親切に、お風呂のことや、夜泣き蕎麦の説明をしてくれます。私たち夫婦は福岡県出身ですが、鹿児島のイントネーションや方言は、同じ九州でも全く違うもの。あぁ、なんだか旅行に来たなぁと実感します。旅、旅。
旅行者として、ガイドブックを使ってみる
ホテルに着いたのは、7時過ぎ。そこで、ガイドブックに載っていた黒豚の店へ。その本を買った自分が悪いのだけど、よく見ると、そのガイドブックのその黒豚特集のページには価格が載っておらず、なんとも不安。そんなことって・・・マジ?と思いつつ。とはいえ、「豚」だからそんなにはと思いながら、お店へ(結局は、それほどでもなかったのだけど)。
あらためガイドブックを見てみると、路面電車の乗り方や路線図も、なんだかわかりにくい。結局、鹿児島中央駅で路面電車の路線図を入手することになった。自分が旅してみると、ガイドブックの使い勝手がよく分かる。よくよく比較検討して買えばいいかもしれないけれど、本屋さんで立ち読みしている段階では、どれも同じに見えるもの。一応携わっている私がそうなのだから、一般の読者さんだって、そうなのではないかしら…。
旅行者の立場に立って、作らねばなりませんね。といういい教訓を得たと思おう。作った人はこれ持って旅行したこと、あるのかな…。
で、その黒豚の店は、正直、可も不可もなく、普通だったので、割愛。前回来たときは、ホテルの前にいい感じの居酒屋があって、ぶらりと入って、おいしかったのに。ガイドブックを頼ってはダメのか。
やっぱりガイドブックに載せるからには、なんか、感動するようなことがほしいよなぁ~って、教訓その2を得ながら、今度は路面電車に乗ってホテルへ帰る。2回目だったから感動できなかったのかな。うーん…。
黒豚の店からは路面電車でドーミー・インへ。そう、鹿児島には路面電車が走っています。
路面電車のある街は、それだけで街の雰囲気がいい。走っている姿になんともいえない風情があるし、乗ってみると、ゆっくり走って、街並みを見ながら移動できるから、旅行者にとってはうってつけ。モータリゼーションの波に押されて各地でなくなってしまったけれど、ぜひ復活してほしい。電車のレールの上で右折待ちする車もいますが、なんとなく、電車の運転手さんも、車のドライバーも承知していて、なんとなく、うまく通行しています。それでいいんだよなぁ~。
鹿児島の路面電車は、レールが敷いてある部分が芝生になっている。緑の帯の上を、電車が走っていく。蒸し暑い夏の夜、照明に緑の帯が浮かび上がる様子は涼しげ。どこかで花火大会があっていたらしく、浴衣を着た女の子もいた。夏の鹿児島、わっぜ(とても)いいぜ!
そして、ドーミー・インに帰り、夜泣き蕎麦を頂き、大浴場で風呂に入り一日目終了。
そして、2日目。ドーミー・インのすごさに朝から感激する。
ドーミー・インのいいところ3
■朝ごはんが郷土料理。
実は、朝ごはんがいいんだ、というのが最も夫がオススメしていた点。レストランに並んだバイキング形式の料理を見に行くと、きびなごの刺身とか、さつま揚げとか、豆皿にいろんなおかずがたくさん! 昨日の晩ご飯に少し落胆していたので、すごいハッピー。鶏飯もある!黒豚のしゃぶしゃぶもある。うれしぃ。これ、もちろんドーミー・インごとに、その地の郷土料理が朝ごはんに出るらしい。夫は、前は富山で食べたとか。すごいぞ! ドーミー・イン! 1泊1人7000円程度だったのに。
と、朝から満腹。気分上々で出発いたしましたとさ。
(後半に続く)
- 利用した企画
- JALどこかにマイル
- 滞在先
- 天然温泉 霧桜の湯 ドーミーイン鹿児島
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