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コラム

残したい、という気持ち

毎日毎日、文章を書いていると、時々何のために書いているのかを見失います。

差し迫ったことでいうと、締め切りが今日だから、
それが私の仕事だから、とか。

だからあまり仕事以外に文章を書きたいと思う気持ちがわいてこない…。
前は、ふつふつといろんなことが頭をよぎったのに。
あぁ、やな大人になったなぁ。

書いているときはしかも苦しいものです。
どんな短い文章でも。なんかうまいこと言えないかなぁといつも思います。

ありがたいことに、最近はいろいろなお仕事の依頼をいただいていて、 いろいろな文章を書くのです。
そのたびに、それを読む人のことを考えながら、書きます。

でもちょっと、昨日、ハッとすることがありました。
WEBのために、社長や会長のインタビューをして記事を書いてほしいというご依頼でした。
その方のお父さんと、おじいさんが社長と会長です。

「残しておきたいんです」
それが、インタビューの理由。

お父さんとおじいさんが、どうやって歩んできたのか、残しておきたい。

その言葉を聞いて、あぁ、この人の思いにこたえよう、と思いました。

記事になった文章の大半は流れて消えていきます。
多分、読み手のほとんどの記憶から。
正直に言うと、私も毎日書くので、どの記事がいつ出たか、ついていけてないときがあります。

そんな作り手ではだめだ。
ベシッバシッと自分に自分でビンタを張って、目をさましました。

もうちょっとだけ言うと、仕事って、気持ちでしていると思うんです。
気分、の時もある。
「仕事だからつべこべ言わずにやれー」ってのは、もうやめにしたいのです。

この仕事をして楽しい、
この仕事をすると、あの人が喜んでくれる、
そうすると、自分もうれしい。

きれいごとだってことはわかっていますが、目指したっていいじゃないですか。

今日は書く気になりました。

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