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achives

2017.06

道に触れ、私を見る朝。

目が覚めるほどの雨音。
何もなくても、切なくなるような真っ白な空。

梅雨の金曜日。早起きしてお茶のお稽古へ。

先生に無理を言って、朝いちばんのお稽古をお願いしている。

ご挨拶をして、
お客さんの席に座って、
先生がたててくださるお茶を一服いただくのが、
お稽古の始まり。

先生を待つ間、誰もいない部屋。
電気は消してある。
湯が沸く、小さなシューという音と、降りやまない雨音が響くだけ。

薄暗いこちら側から、
葦戸を通して見える庭が美しい。
雨粒が濃くした木々の緑。
鎖樋をつたう滴の輝き。
モノトーンのような色数の少ない風景が
私の正面に黙って広がっている。

今日のお軸は、
「放下著(ほうげじゃく)」。

大雑把に言うと、「捨ててしまいなさい」という意味。

何を?

プライド、思い込み、こだわり。
恥ずかしいと思う心。
こうありたい、こうあらねば、と思う自分。

 

 

お客さんが終わったら、いよいよ自分でお茶をたてる。
何度やっても、いっこうに覚えられないのだけど、
姿勢が曲がっていること。
復習してこなかったこと。
無駄な動きばかりしている現代人の美意識と思いやりのなさ。
自分を振り返って、気づかせてくれる。

 

〝道〟って、こういうことなのかなと、思う。
梅雨空、庭、和室の設え、日本人が作り出した茶道という文化。そして先生。

今日もいろいろなことを感じたい。

私に気づきをくれるすべての事柄に、
感謝しよう。

雨恋し。写真のこと。

朝、空を見て折り畳みの雨傘を手にしたのに、
午後には日傘を持つべきだったなと後悔…。

そんな日が、今年の梅雨は多い気がします(天気予報をちゃんと見たらいいのですけど)。

家の前に咲いているガクアジサイも、水が足りないようで、
梅雨真っ盛りにもかかわらず、花は枯れてきました。
ガクの方は色あせて、アンティークのような風合いになっていたので、
久々にカメラを取り出しました。

こうやって見ると、みずみずしくはありませんが、花びら(ではなくガク)の重なりが、透けて見えてきれいです。これも梅雨の景色ですね。

というわけで、少しカメラや写真のお話を。

この写真を撮影したのは、私の1号機、NikonD40です。
かれこれ、10年ぐらい前に購入した、デジタル一眼レフの入門機。

私が最初に使ったデジタル一眼レフは、以前勤めていた会社にあったキヤノンEOSKiss。13年位前かと思うので、初代のEOSKissかもしれません。
その頃は、まだフィルムで撮影するカメラマンさんも多くいて、
「やっぱり、デジタルより、フィルムでしょ」みたいな空気もありました。
が、珍しもの好きの社長がある日、買ってきたのです。

使い方はさっぱり分かりませんでしたが(その社長も使ってはいませんでしたが)、

「AVモードで撮ると、背景がぼけてカッコよく撮れる! なんで? AVやから?」

とか、おかしな解釈をして、先輩と遊んでいました。
(今考えると、絞り優先モードが、AVモードだったのです)

その後、関西に来て、ライターになり、
写真も自分で撮れたらなと思い、手始めに購入したのが、D40です。

使い方は、写真教室に行ったり、本を読んで勉強しました。

このカメラのいいところは、小さいこと。
後で分かることですが、上級機と比べても、そんなに機能は劣っていません。ちゃんとした一眼レフです。

ほかにもカメラを買ってからは、もっぱら海外旅行に連れ出されて、
ハードな持ち運びをされるからか、最近、ピントがオートで合わないときがあります。
そういう時は、レンズを一度外して、付けなおせば大丈夫。
昭和のマンガで、うつりの悪くなったテレビを、ドンと叩けば大丈夫、みたいなパターンです。

その次に購入したのが、
同じくNikonのD7000。
これは、フリーランスになって、自分で撮った写真を本に載せたりする機会が増え、
D40では、画質が足りなくなったため。

「ちゃんとしたのを買わなくては」と思い、購入しました。

このカメラで本を2冊撮影しました。

さらに! カメラを変えると、もっといい写真が撮れるんじゃないかと、
自分の腕を棚に上げて、フルサイズ機NikonのD610 へ進化。

このカメラでも、2冊(撮影は一部)の本を作りました。

4冊の本をやっているとき、撮影もして原稿のための取材もしなくてはならず、焦りで汗だく。
とくにお料理撮影時は、冷や汗も出てきてあたふたしてたと思います。パニックで。
お店の人が「大変ね」っていたわってくれるほど、見るからに、余裕がありませんでした。
デジタルの魔法を使って、きれいに掲載していただいていますが、
撮影しても、撮影しても、素人レベルからは脱出できない、と思っていました。
シャッターは押せば切れますが、構図、照明、ピントの合わせ方。
本で勉強するだけでは、分からないことが山ほどあります。
本当にカメラマンさんに失礼だったなと、今にして思います。

このごろは、人物紹介のための写真をパシャと撮る程度で、
大がかりなことはしていません。

恐れ多かったと反省して、「写真も撮ります」とは積極的にはアピールしていないのです。
ライターです。ということにしています。

でも、基本的には好きなので、
もっと上手に撮れるようになりたいと、練習中です。

写真を撮るのは、少し文章を書くのに似ていて、
「自分がいいと思うところはどこか?」を常に探します。
雑誌や広告で使う写真は、これが正解というのがあるのかもしれませんが、
私がこのブログの更新やインスタのために撮るときは、
「〝私は〟どこを見せたいの?」を考えてみます。

誰が書いても、誰が撮っても、同じ文章、写真にはなりません。
個性は出そうとして出すものではなく、出てしまうものだって、
何かに書いてありました。

このガクアジサイの写真からも、きっと「私」がにじみ出ている、のですかね。

もっと上手になって、いつか、ライターが撮った写真ですって、もう一回本をだせたら。

恐れ多くも、思っています。

京都の素顔は商店街で。

今朝は10時から取材。
今出川大宮あたり。

事務所のある烏丸御池からだと

今出川駅で地下鉄を下りて歩くか、
バスで行くか。微妙な距離。
悩んだ末に、雨も降ってなかったので、自転車で行くことに。

たぶん、15~20分といったところ。

で、事務所を出てこぎだしたところ、
なぜかまっすぐ進めない。
ビロビロ~ギュリューと音がして、
明らかにへん。

前輪がぺちゃんこ。は!パンク。これってパンク?

でも今から事務所に自転車を置きに帰ったりすると、
タクシーに乗っても、待ち合わせ時間に間に合いそうにない。
ということで、そのままそのパンクした車輪を
無理やり回すことにして、ペダルをこぎ続けました。

自転車のパンクなんて、多分初めてのことで。
行けるんじゃないかな~と思ったのだけど、
すごい大変。

ビロビロ~ビロビロ~ギュリュギュリュ~

大きな音を立てているわりに、
ゆっくりしか進まないものだから、

歩道を歩く人に
「パンクしてますよ」って
眼差しで教えられる始末。

「いや、分かっています。それでも、いかねばならぬのです」

結局、目的地になんとか到着。

来る途中、40歳過ぎてこれってひどい仕打ち(涙)!

と、私のテンションは高まる一方。
1時間ほどで取材が終わり、帰り際、取材相手の方に

「いや~、自転車がパンクしまして~」

なんて、興奮気味にしゃべってしまった。まったく恥ずかしい。
帰り道、堀川商店街によって、自転車屋さんでパンク修理をしてもらうことに。

修理に30分ほどかかるというので、商店街をぶらぶら。
堀川商店街は、昭和26年に建てられた「公営店舗付き住宅」。
1階が商店で、2階以上は住居という、今では珍しい造りです。
老朽化が進み、再生事業の話を新聞で読んだような気がします。

この商店街の歴史は古く、明治時代にできた「堀川京極商店街」をルーツにしています。

京極、といえば、新京極商店街を思い浮かべますが、そちらにも負けない盛況ぶりだったようで、
「東の新京極、西の堀川京極」と呼ばれたのだとか。

当時は今の位置よりも少し西側にあった「西堀川通」に面していたのですが、
昭和20年、空襲による火災の延焼を防ぐために行われた「建物疎開」で取り壊されてしまい、
現在の姿になったのが、昭和26年。それで堀川通はこんなに広いのです。
(という情報は下記より。詳しく書いてあるのでぜひ読んでみてください。
昔の写真もあって、なかなか興味深いです。堀川団地物語
そんなことを思い出しながら歩いてると、

魚屋さんには、いろいろな魚の間に、開いたハモが一匹でどーん。
八百屋さんにはさくらんぼ、250円!ううっ!安い!
鶏肉屋さんの店先にはから揚げが積まれていて、男性が汗をかきつつ、焼き鳥を焼いていたり。
ご年配の女性は、車輪のついた手押し車を引きずって(!)歩道を歩いていました。

いいなぁ商店街って。暮らしのにおいがしました。上の階に住んでいた人は、さぞかし便利だったでしょうね。
そんななか、肉まん屋さんがあったので、11時15分という中途半端な時間に、
肉まんを食べました。


100円です。税込で。
自転車屋さんに戻ると、
自転車屋さんのおじさんは、真っ黒な手で、私のタイヤをなおしてくれていました。
チューブ代込みで2000円。

中のチューブがいたんでいたんだそう。
チューブを見せてくれたけど、よじれたようになっている場所が2か所あって。
このせいでパンクしちゃってたらしい。

ひょっとして、私が来るときに乗ってきちゃったせいでは…
と思ったけど、それは言えませんでした。
ちょっとしたアクシデントで、寄り道をした、濃い午前中でした。
堀川商店は大まかにいうと、堀川通りの、二条城と清明神社の間、ぐらい。
もし、レンタサイクルで回るなら、このルートで、京都の素顔、見ちゃって下さい。

絵本「Hospital Cleaning」の編集を担当しました

2月から取り組んでいた絵本が、5月に完成しました。

ウイルスや菌って、汚いところにいると思っていませんか?

ところがその辺に、いっぱいいるのです。

きれいだと思い込んでいる場所にも…。

 

って、怖がらせるわけではないのですが、そのくらい身近な存在なのです。

 

それは、病院のなかでも同じこと。

病院であるからこそ、ウイルスや菌があってはならない、のですが、

病院だからこそ、ウイルスや菌が持ち込まれることもある、わけで。

そうなると、病院にいる人たちすべての意識を変えてもらわないといけません。

そういう思いで作られた絵本です。

 

「Hospital Cleaning」。病院の感染予防の大切さを訴える内容です。

 

ウイルスや菌の危険性を広く知ってもらいたい。

だから、馴染みやすく、わかりやすく、保管していてもらえるように、

絵本というスタイルになっています。

私は編集をさせていただきました。

 

著者は、下間正隆先生。病院の感染制御の専門家です。

文はもちろん、絵も描かれる、多才な先生です。

感染対策の本だけでなく、衹園祭の本も出されています!)

色鉛筆のやわらかいタッチと、ユニークな絵のおかげで、

難しい内容が、すんなり頭に入ってきます。

 

実はこの絵本は無料。

病院の感染予防のセミナーやイベントなどで、

希望する関係者の方に配られています。

最近、身近な人たちがよく病院に行くので、

この絵本に書かれていることは、他人事ではありません。

誰かひとり油断して、手洗いや消毒を怠っただけで大変なことです。

せめて、私たちはウイルスや菌を持ち込まないように気を付けましょう!

 

 

発行
株式会社モレーンコーポレーション
URL
https://www.moraine.co.jp/
著者
下間正隆
デザイン
HON DESIGN
URL
http://hondesign.jp/
印刷
有限会社修美社
URL
http://syubisya.co.jp/
編集
株式会社文と編集の杜
URL
http://bhnomori.com

リビング京都「街角の石碑」取材していました

あれは3月のこと。すみません。遅くなって。

3月25日にリビング京都のフロントの記事「街角の石碑」が発行されていました。

街を歩いていて、石碑を見かけることってありますよね。

右どこそこ、とか、●●街道とか。

その石碑、だれが建てたか知ってますか?

石碑に彫ってあれば良いのですが、今はもうない団体だったり、よく見えなかったり。

この取材、それを突き止めることから始めました。それがなかなか手ごわい。

ご近所の方に、聞き込みしたりして。完全に探偵気取りです(笑)。

建立者不明につき、お蔵入りになってしまった案件も。

それだけ、古い石碑が多いということなのです。

 

今の世の中、デジタルで、ペーパーレスで。

ところが、石碑って、本当に何十年も、ひょっとしたら何百年も、

ここに何かあったかを伝えてくれています。

まわりの環境が変わっても、それを大切に残してきているのが、また素晴らしい!

取材している過程で、新しい事実が分かったりして、歴史好きとしては、本当に楽しくなったのでした。

みなさんいろいろと教えてくださってありがとうございました。

よかったら、ぜひご一読くださいませ。

京都を歩いていたら、石碑が気になって気になって、しょうがなくなりますよ。

掲載媒体
京都リビング新聞社発行「リビング京都」3月25日号
URL
http://kyotoliving.co.jp/article/170325/front/02.html

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