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achives

2016.09

講座が教えてくれたこと。

先日、お知らせした写真と文章のことについてお話しする講座。先週末、開催いたしました。参加してくださった方はあまり多くなかったのですが、その分、直接いろいろなお話ができて、楽しい時間でした。
「あぁ、こんなことを知りたいとおもってはるんやなぁ」って。
今後記事を書くときの、気づきも与えていただいたと思います。ありがとうございました。こちらは11月にも開催予定です。

その講座では、うめぞの茶房さんのかざり羹を題材に。写真を撮って、その場で食べて、短い記事を書くというもの。会場のJEUGIA Basic.が地下で窓がなく、私は照明設備は使いませんので、なかなか写真を撮る条件としては厳しいのですけど、普通の方がどこかのカフェで何か撮影しようと思ったら、そういう条件もあるはず。いつも自然光で撮りたいです、なんてわがままは許されないのです! 普段、いかに恵まれてるかってことを実感したのでした。

かざり羹は、甘味処「梅園」に、今年の春にあらたに誕生した新店うめぞの茶房でのみ販売されている、羊羹でもゼリーでもない、新しいお菓子。最近書店に並んでいる秋の京都本でも、たくさん紹介されています。
なんといっても見た目がかわいい!(何度も言ってる) ひとつひとつに、クリームやフルーツのかざりつけがされていて、ショートケーキのような愛らしい姿に心躍ります。抹茶や餡のほかに、マンゴー、フランボワーズといった、「和」ではあまり見かけない味も。そして食べてみると、滑らかだけど、しっかりしている舌触り。この食感を出すのにも試行錯誤を重ねたと聞きました。この小さなかざり羹に新しい挑戦がギッシリ詰まっています。

さて、講座を無事に終え、そのかざり羹の季節限定「ぶどう」をお土産にいただきました。講座を主催する十字屋さんが「見た目も面白いですよ」と言ってらしたので、楽しみにして開けたところ、なんと、透明! 丸いかざり羹に、丸くて小さなぶどう(おそらく)の粒が入っています。「なんてかわいいの」と一人でうっとりしたあと、ひらめきました。「あの皿と、あのテーブルクロスが丸つながりだ!」と、言うわけで撮ったのが、この写真(ごめんなさい、やっぱり自然光で…)。透けている部分の透明感を出すのに、撮影していて苦労しました。ひとしきり大撮影会をして、自己満足して、パクッといただいたのでした。

リビング京都9月17日号「肉丼です!」を取材しました。

WEBの記事はこちら!

ジューシーなステーキ丼、さっぱりとしたローストビーフ丼など、4つのおすすめ肉丼をご紹介しています。

ゆず胡椒や味噌など、それぞれの店で工夫を凝らした味付けのソースやたれを、お肉とごはんにからめながら食べればどんどんお箸が進みそう。

やっぱりお肉を食べると元気が出ますよね。

ご協力いただいたのは「ITADORI四条富小路上ル」さま、「○竹(まるたけ)」さま、「町家カフェ 満月の花。」さま、「祇園石屋」さま。どうもありがとうございました!

心が上向いてくる「イチジクのガレット」

京都御所の南側に雰囲気の良いガレットのお店、「neuf creperie」がある。中心地からほど近い静かな場所にあり、黒地に金の文字で書かれた看板の下、古い木のドアが嵌められたガラス張りの洒落た店構えは、パリの街角にありそうな佇まいをしている。
たとえばお皿いっぱいに広がった薄いこげ茶色の生地の上に、春の庭のようなフレッシュなサラダが軽やかに盛られ、そこにいちじくと鴨肉、ブルーベリーのソースが添えられている「鴨肉とイチジクのサラダ ブルーベリーソースがけガレット」(イチジクのある間だけのメニューだそう)。目の前に出されたとき、鮮やかな色合いがとてもきれいで、思わず少し高揚してしまう。食べてみると本格フレンチのように複雑な味がして、バルサミコやオリーブオイルや塩こしょうを使いこなしたプロによるものだと感じる。うすくやわらかいそば粉の生地の中には、チーズが主張しすぎない程度に入っていて、料理にコクを与えている。
私がこのお店を好きな理由に、本来はフランスの素朴な郷土料理だったであろうガレットが、特別感のある、人を魅了するものに仕上がっているということもある。家の料理もこんなふうにもっときれいに盛り付けてみよう、とか、食べている姿が美しく見えるようになりたい、とか、このお店に来ると、毎日くりかえす小さなことをできるだけ心地良いものにしていきたいという気持ちになれる。(アシスタントM)

真夏のビーフシチュー

「書きたいこと」がたくさんあっても、書きたくない、書けないと思うことがある。それは、その「書きたいこと」よりも、「書かないといけないこと」がたくさんあったり、「そんなこと書いて読んだ人の何になる?」とか、冷静になったりするからだ。
でも「書きたいこと」ってのは、1日に何回か頭に浮かぶ。
そのたび、冒頭のようにかき消すのだけど、たまには書いてもいいかもしれないという気になったので、書いてみよう。先に書かなければならないことはあるのだけど。ごめんなさい。

先日大阪で、あるカフェに寄った。そこは仕事をいただている会社の近くにある小さな店で、既に何度か訪れていて、ランチではカレーが美味しかった記憶があった。
私は、食に執着がないけれど、何でもよくはない、というややこしい〝食癖〟の持ち主。決してグルメさんではないが、コンビニ飯でもファミレス飯でもいいときと、そうでもよくないときがある。
夏はそれが特に顕著になる。食欲が急降下してしまうからだ。食べたくない、でもお腹は減る、何か食べたいものはないかな…。よっぽど食べたいものでない限り、食べたくない。でも食べないと倒れそう。でも食欲がない。という変な思考をぐるぐると繰り返すことになる(結果、そうめんとか冷たいうどんとか、ちゅるちゅるしたものに逃れることが多いが、決して食べたかったわけではない)。こういうとき救世主なのが、カレーである。スパイスのきいたおいしい手作り感のあるカレーなら、こんなわがままな夏の私の心を動かしてくれるのだ。

さて、そのカレーが美味しかったカフェに行ってみると、店の前で、店の人が店の写真を撮っていた。「へんなの。自分の店なのに。オープンしたてでもあるまいし」と思いつつ中へ入った。
なんか変だ。前と同じレイアウト、インテリアだけどなんか変。そう、お店の人が違う人なのだ。彼は言った。「今日はビーフシチューしかないのですがいいですか? 1500円なのですが…」と申し訳なさそうに。
正直、「え?」って感じ。心はカレー色だったのに、よりにもよってシチューとは。私の中では正反対。まだ暑い8月の終わりに。しかもなかなかいいお値段。

「は…はい。あぁ…そうですか…。まぁ食べてみます」と、ええ格好をしてしまうあたり、私ってバカ。「1500円と聞いてしり込みした」と思われるのもなぁ、なんて愚かなことを考えたのだ。さらに余計なことに、同じようにカレーを食べようと思って店に入ってきた人が、「1500円、ビーフシチューのみ」と聞いて、どんどん帰ってしまったら、彼がかわいそうだとまで思った。その〝申し訳なさそうな〟表情にそう思った。写真を撮っていたのは、「今日はビーフシチューだよ」ってSNSにのせるのかもしれない。

ランチタイム直前でもあり、店の中は私一人。あぁ、このまま私貸切かもと思いつつ、食事を待つ。前菜にトマトのカッペリーニとサラダが出てきて、「あぁ1500円ってこういうことか」と、ちょっと安心。夏の暑さにトマトの酸味のきいた冷たいパスタが合う。そうだよね。これだよね(ちゅるちゅるだよね)。夏だしさ。みたいな気分。野菜にもこだわっているみたいで、フレッシュで滋味豊かな野菜が瑞々しかった。よしよし、いい感じ。
そして、問題の(?)ビーフシチュー。多分、8月にシチューを食べたのは私の人生で初だ。このシチュー、赤ワインがきいているとメニューに書いてあったのだが、なるほど、赤ワインだ。ビーフの赤ワイン煮と言ってもいいぐらい、赤ワイン。お肉もやわらかいし、ちゃんとしてる味。そうかぁ、1500円やむなしだなぁ。なんて思っていると、続々とOLたちがランチにやってきた。あぁ!帰らないで。1500円だけど、なかなかおいしいの!と、念を送っていると、私の念など関係なく、女子たちは座っていく。なに?みんな知ってるの?今日がビーフシチューのみだってことを?? ひょっとしたら有名なの、この週に1度だけのビーフシチュー店。なんだかうれしくなって、追加のドリンクを注文して、合計1800円になった。アホやな私。

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で、そんなことをなぜ思い出したかと言うと、明日は月曜日だ。だけど、明日は新しい出会いが「予定されていない」。いつものように、事務所に行って仕事をして、取材にも行く。締切もある。それでいいのか私。しかも土日はずっと家で原稿を書いていて、外出さえしていない! こんなことではカレー、いや〝ちゅるちゅる〟ものばかりを食べた夏の日を繰り返すばかりだ。そう思うと、急につまらなくなった。なんの出会いもない、土日にさらに月曜日。いや、それだって十分幸せだ。だけど、つまらない。しかもこの気持ち、先週末にもよぎらなかったか???
夏にもビーフシューを食べてみなくてはならない。予定なんか知るもんかーと暴れてみよう。貪欲に新しい出会いを探して動き回ろう。無理やりにでも探そう。そうしないと、なんだか人生があっという間に終わっちゃう、そんな気がする。
こんな気分になるのは、日曜日の夕方だかならのかもしれない。書いてみて、なんて独りよがり!とやっぱり思った。でも、このコーナーはそういうコーナーだからいいか。読んでくれた方、長文にお付き合い感謝。さて、原稿に戻るとします。シクシク(ノД`)・゜・。

いちじくサンドに魅せられる

私、アシスタントMの大好物はフルーツサンド。デザートなのかごはんなのか、ちょっと曖昧な存在かもしないけど、私はそこが好き。新鮮なくだものと優しいパンの口当たり、そして生クリームの組み合わせがほんとに絶妙。コーヒーにも良く合うし、気軽につまんでぱくぱく食べられる親しみやすさも素敵だと思うのです。ところが、なんとうちの代表さんはフルーツサンドを食べたことがない、と言うのです。「パンと生クリームの組み合わせに不安を感じる」というのが、その理由だとか。

9月に入ったある日。旬のいちじくの話題になった。「いろいろデザートメニューが出てるから、何か食べてみよう」と代表さんが言ったので、わたしはすかさず、「フルーツパーラー ヤオイソ」の「いちじくサンド」を推薦。とはいえ、私もまだ食べたことはありません。でも「明治2年創業の老舗」と雑誌で読み、期待をふくらませていたのです。これは良い機会とさっそく買ってくることに。

こうして、手に入れた念願のいちじくのフルーツサンドを、代表が取材に出ているうちに、ちゃっかり先に食べてしまう私。果実にふくまれた豊かな水分が口に広がって、熟れたいちじくの甘さが舌に落ちる。つぶつぶとした種がはじけ、しっとりと軽い食パンは素朴で、ふわっとした生クリームにもうっとり。これは、これまでスッキリ系が好きだった私にとっては衝撃的な味わいだった。番外編1位確定。しかし代表さんが初めて食べるフルーツサンドがいちじくで大丈夫だろうか…と、不安も少々。

ここのところの猛暑で食欲がなさそうだった代表さん。でもいちじくサンドをひとくち食べた途端、「うまっ! 何これおいしい」。見開いた目がきらきら。初めて味わうものにびっくりうれしそうな表情。結構なヒットだったようで、いつもは落ち着いている大人が子どもみたいに興奮するときってあるけど、このときの代表さんはまさにそんな感じ。おいしいを繰り返す声、笑顔。フルーツサンドがあたえてくれた幸せよ。食欲も出てきたのか、まだ食べ終わらないうちに言っていました。「また買ってきて!」

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