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achives

2016.04

残したい、という気持ち

毎日毎日、文章を書いていると、時々何のために書いているのかを見失います。

差し迫ったことでいうと、締め切りが今日だから、
それが私の仕事だから、とか。

だからあまり仕事以外に文章を書きたいと思う気持ちがわいてこない…。
前は、ふつふつといろんなことが頭をよぎったのに。
あぁ、やな大人になったなぁ。

書いているときはしかも苦しいものです。
どんな短い文章でも。なんかうまいこと言えないかなぁといつも思います。

ありがたいことに、最近はいろいろなお仕事の依頼をいただいていて、 いろいろな文章を書くのです。
そのたびに、それを読む人のことを考えながら、書きます。

でもちょっと、昨日、ハッとすることがありました。
WEBのために、社長や会長のインタビューをして記事を書いてほしいというご依頼でした。
その方のお父さんと、おじいさんが社長と会長です。

「残しておきたいんです」
それが、インタビューの理由。

お父さんとおじいさんが、どうやって歩んできたのか、残しておきたい。

その言葉を聞いて、あぁ、この人の思いにこたえよう、と思いました。

記事になった文章の大半は流れて消えていきます。
多分、読み手のほとんどの記憶から。
正直に言うと、私も毎日書くので、どの記事がいつ出たか、ついていけてないときがあります。

そんな作り手ではだめだ。
ベシッバシッと自分に自分でビンタを張って、目をさましました。

もうちょっとだけ言うと、仕事って、気持ちでしていると思うんです。
気分、の時もある。
「仕事だからつべこべ言わずにやれー」ってのは、もうやめにしたいのです。

この仕事をして楽しい、
この仕事をすると、あの人が喜んでくれる、
そうすると、自分もうれしい。

きれいごとだってことはわかっていますが、目指したっていいじゃないですか。

今日は書く気になりました。

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京都さくら日記2016 その4

                

2016年4月9日。さすがに桜を追うのも今日が最後にしよう。
極め付きは嵐山だ。
年中人がいっぱいの渡月橋を渡って桂川の河川敷(というべきか)にたどり着く。
とーぜん、平日にも関わらず、人はいっぱいである。ここがほかのスポットと違うのは、
煙をもくもくとあげる焼き鳥の出店があったり、お土産やさんの売り子さんに声をかけられたり、お祭り気分が満載ってこと。
桜も散り始めていて、満開の豊かさは過ぎ去っていた。花が少なくなった枝を見て、センチメンタルな気分になり、地面に落ちた花びらを見て、最後まで愛いやつ、と思うのも桜のなせるワザ。

いろいろな人がいた。外国人観光客、結婚写真を撮る外国人(カメラマンも外国の人のよう)、老夫婦、学生。
こんなにたくさんの人に見つめられて、大騒ぎされて。桜もお疲れ様である。咲いてくれてありがとう。

帰りに再び、裁判所の桜を見に行った。が、残念なことに、5日に来た時とあまり変わらないような。7日の雨と風で散ってしまったのだろう。歩道と車道の境に落ちた花びらがたまっていた。ここはまた来年。今年はたくさんたくさん桜を見たから。楽しみをとっておけば、一層桜の季節が待ち遠しくなるだろう。

京都桜日記2016 その3 大津編

2016年4月7日。大津のThe Private Garden FURIAN山之上迎賓館でお昼ごはん。
京都のお隣、滋賀県大津市にも桜の名所は多い。
琵琶湖沿いの道路を車で走っていると、三井寺あたりは桜の山。疏水の琵琶湖側も水辺の桜が美しい。
京都と比べると知名度で劣るのか、観光客でいっぱい!ってことはあまりないような…。
でれもそれだけ桜情緒はゆっくり楽しめる。

そんな大津にあるこのレストランも隠れた桜の名所だと思う。
数寄屋造りの邸宅にあるお庭に咲く2本の桜。
レストランからは建物のひさしや廊下が枠のようになって、桜色がひときわ輝く。

この日は雨。しかも大雨。大粒の雨が花に直撃してハナビラが落ちる。
あぁもったいない。と思いつつ、なんだかそれさえも桜の美しさを際立たせているよう。

ここは結婚式の会場としても人気で、この日も前撮りしているカップルが。
雨降って地固まる、からね。きっと幸せになれるよ。

京都桜日記2016  その2の後半

鴨川を離れ、インクラインへ行こうと思う。

今朝、京都に来るときに蹴上を通ったら、朝日を浴びた桜がそれはそれはきれいで。
早朝からこれまた結婚写真を撮る人たちが、ベストスポットで順番待ちをしていて、ドレス姿の人がインクラインのレールに腰かけて待っていた。

出町柳からインクラインへはタクシーを使った。
御池から今出川まで上がって疲れていたし、途中気に入っているカフェによってひと休みしていこう。
だが、なんとお店は休み。こんな繁忙期に休むなんて!
そのマイペースっぷりにあきれて愚痴っていたら、タクシーの運転手さんが南禅寺付近にある別荘の枝垂れ桜を知る人ぞ知る「隠れ名所」として通ってくれるという。
「じゃあお願いします」

南禅寺のあたりを歩いていると、延々と塀が続いている。
中にすごそうなお屋敷がある、ような気がする。
いや、実際ある、らしい。
ほとんど公開はされていないが、著名人や資産家の別荘がたくさん建てられていて、今は企業の所有になっていたりとかする。
そのうちの一軒、敷地内の枝垂れ桜が通りからきれいに見えるのだそう。

細い道をすり抜けたタクシーがその場所へたどり着くと、確かに素晴らしい。
濃い紅色の枝垂れ桜が、塀の内側で咲いていて、塀の外側までそのオーラをあふれさせている。
別荘の純和風な雰囲気も桜に合う。ここに●カコ―●の自販機とか、●●お断りとかの貼り紙ががなくて本当によかった。
だが、タクシーの運転手さんの言う、「隠れスポット」ではもはやなかったようで、ここも桜見物の人でいっぱい。
「今はインターネットやらあるからね。すぐに広まってしまうわ」と、残念そう。
広まってしまったのは残念といえば残念だが、広がる端緒を作ったのは運転手さんのような人だね。
素敵なことを知っていたら、人に教えたくなる、それも致し方ないことなのだ。

この桜を塀の内側から見る贅沢な花見を想像すると、この桜の価値がぐんと上がった。
中の庭はどうなっているんだろう。
どうしても入れない塀の中への憧れが、優美な紅色の誘惑にかき立てられる。
ありがとう運転手さん。

運転手さんが隠れ名所を見せたがったせいで、インクラインへ行くには、道を戻らなくてはならない。それはばかばかしいと、南禅寺前でタクシーをおりた。南禅寺を歩いて通り抜けてインクラインへむかおう。

南禅寺の水路閣へあがって、疏水沿いにちょっとした山の中の道を進む。
右手には木と木の間から京都市内を見渡すことができた。
2時間ドラマの撮影なんかで使われていそうな場所。
犯人っぽい人を、疑っているなぎさちゃんが問い詰める、
でも、思わせぶりな態度を取りながらうまくかわす。
最終的に犯人ではなかったみたいな、軽いフェイントのシーンをこれまた一人妄想した。

山側から行くと、琵琶湖疏水から出ているのだろう、太いパイプがまっすぐ動物園のほうへ下っている。
その脇に咲いているのはソメイヨシノだろうか。やや山桜の雰囲気もして、野性味があり、そのパイプの無機質さと相まって、なんだか気高く、荒々しさも感じた。

コノヤマノナカデ、マイトシサイテイルンダって。
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さて、インクラインに出てしまえば、
桜、桜、桜と、同じくらい、いやそれ以上に人、人、人。

特にアジア系の観光客に人気なのか、多くの人がインクラインのレールにまたがって「桜+人」の写真を撮っていた。流行っているのだろうか。
運転手さんの言うように、インターネットの時代ですからね。誰かがやったのが広まっているのかもね。着物を着ている人も、桜に負けずきれい。

とにかく人が多いので、ここでレジャーシートを敷いて花見ってわけにはいかない。
ゆっくりと桜を見ながら、インクラインの緩やかな傾斜を下りる。

レールの両側に咲く桜が、トンネルのようになって、桜(と人)だけの世界に浸れるのがこの場所のいいところではないかと思う。
とはいえ本当に桜に包まれる感じに浸りかったら、早朝に来るしかないけれども。

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