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コラム

蓋を開けたら、白いご飯とちりめん山椒。

すっかり?やっと?秋めいてきましたね。

むっとした空気に覆われた8月が嘘のように、カラッとしいい風が京都にも吹き始めました。

今日は、器のお話。

20代のころ、結婚したてて、よく友達とやっていたのが、雑貨屋さんめぐり。

結婚して、小さいながらも自分の家(社宅ですけど)を持つと、食器やちょっとしたインテリアなどなど、

私の好みでまとめられるのが楽しくて、やたらとこまごまとしたものを買っていました。

今はもう、すっかり落ち着きまして、世は断捨離。いかに捨てるかに苦心します。

特に雑貨屋さんめぐりをして、勢いで購入したものは、現在の私好みと合わず…。

棚の奥に、追いやられています。

 

食器はいまだによく買いますが、

30代の後半からは、「これを買う理由があるか」吟味することにしました。

よくよく気に入ったものしか買いません。

それも、基本的に1つずつ。

食器棚の都合と、テイストの違いを楽しみたいので、1柄1枚です。

「買う理由があるか」というのは具体的に言うと、「何に使うか」「何が似合うか」。

以前和食屋さんを取材していたとき、店主の方が、

「3種以上の料理が合う器しか買わない」とおしゃっていました。

でないと、器だらけになってしまうから。

料理ごとに器が1種類ずつ必要だと、大変です。

そこで、私は、2種類は考えてみることにしました。

これが意外と楽しいのです。

 

最近のお気に入りは、骨董品屋さんで見つけた、蓋つきの黄色のごはん茶碗。

写真では分かりにくいのですが、やや小ぶりで、かわいらしいたたずまいに一目ぼれ。

これは、もちろん、ご飯を入れることが用途ですが、

見た瞬間、少なめにご飯をよそおって、薄味のちりめん山椒をかけた姿が似合う!とトキメキました。(トキメキ理論も採用)

山椒の緑色とごはん茶碗の黄色がさぞ似合うでしょうと、心の中で絶賛。

さらに、緑が似合うなら、納豆ご飯にしそもふりかけよう。これで2品(と言ってもご飯ですけど)。買いです。

小さな野菜の炊き合わせも似合うんじゃないかと、考え中。作らないといけない…。

 

これもコーディネート、みたいなものでしょうか。

靴やバッグを買うとき、「どの服に合うかな」とか、「どこへ行くときがいいかな」とか

考えるのと似ています。

 

それと、もう漆がはげかかってるのですが、アンティークの漆塗りの小皿も気に入っています。

これ、柿ピーが似合うでしょ。と思ったのです。

料理じゃないけど。いいんです。

あと、コーヒーを出すときに角砂糖も似合うな。よし、買いです。

こんな風に、1枚ずつ買うので、統一感のない食器棚になってしまいますが、

眺めていると、コレクション感がして、満足します。

ちなみに、

新しいものよりも、古いもののほうが、何かひらめきます。

そのモノが歩んできた歴史を感じるのでしょうか。

古いと言っても、昭和のはじめとか、行っても大正あたりまで。

どこかの誰かが作って、誰かが使ってきた器を、平成に私が引き継ぎます。

 

京都は、骨董品屋さんやアンティークショップがたくさんあります。

ふらりと入っては、妄想しているのが、楽しくてたまりません。

 

 

 

黄色いごはん茶碗を購入したお店
proantiquescom
URL
http://proantiquescom.jp/index.html

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