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コラム

いちじくサンドに魅せられる

私、アシスタントMの大好物はフルーツサンド。デザートなのかごはんなのか、ちょっと曖昧な存在かもしないけど、私はそこが好き。新鮮なくだものと優しいパンの口当たり、そして生クリームの組み合わせがほんとに絶妙。コーヒーにも良く合うし、気軽につまんでぱくぱく食べられる親しみやすさも素敵だと思うのです。ところが、なんとうちの代表さんはフルーツサンドを食べたことがない、と言うのです。「パンと生クリームの組み合わせに不安を感じる」というのが、その理由だとか。

9月に入ったある日。旬のいちじくの話題になった。「いろいろデザートメニューが出てるから、何か食べてみよう」と代表さんが言ったので、わたしはすかさず、「フルーツパーラー ヤオイソ」の「いちじくサンド」を推薦。とはいえ、私もまだ食べたことはありません。でも「明治2年創業の老舗」と雑誌で読み、期待をふくらませていたのです。これは良い機会とさっそく買ってくることに。

こうして、手に入れた念願のいちじくのフルーツサンドを、代表が取材に出ているうちに、ちゃっかり先に食べてしまう私。果実にふくまれた豊かな水分が口に広がって、熟れたいちじくの甘さが舌に落ちる。つぶつぶとした種がはじけ、しっとりと軽い食パンは素朴で、ふわっとした生クリームにもうっとり。これは、これまでスッキリ系が好きだった私にとっては衝撃的な味わいだった。番外編1位確定。しかし代表さんが初めて食べるフルーツサンドがいちじくで大丈夫だろうか…と、不安も少々。

ここのところの猛暑で食欲がなさそうだった代表さん。でもいちじくサンドをひとくち食べた途端、「うまっ! 何これおいしい」。見開いた目がきらきら。初めて味わうものにびっくりうれしそうな表情。結構なヒットだったようで、いつもは落ち着いている大人が子どもみたいに興奮するときってあるけど、このときの代表さんはまさにそんな感じ。おいしいを繰り返す声、笑顔。フルーツサンドがあたえてくれた幸せよ。食欲も出てきたのか、まだ食べ終わらないうちに言っていました。「また買ってきて!」

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