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日々のできごとやお知らせ

蓋を開けたら、白いご飯とちりめん山椒。

すっかり?やっと?秋めいてきましたね。

むっとした空気に覆われた8月が嘘のように、カラッとしいい風が京都にも吹き始めました。

今日は、器のお話。

20代のころ、結婚したてて、よく友達とやっていたのが、雑貨屋さんめぐり。

結婚して、小さいながらも自分の家(社宅ですけど)を持つと、食器やちょっとしたインテリアなどなど、

私の好みでまとめられるのが楽しくて、やたらとこまごまとしたものを買っていました。

今はもう、すっかり落ち着きまして、世は断捨離。いかに捨てるかに苦心します。

特に雑貨屋さんめぐりをして、勢いで購入したものは、現在の私好みと合わず…。

棚の奥に、追いやられています。

 

食器はいまだによく買いますが、

30代の後半からは、「これを買う理由があるか」吟味することにしました。

よくよく気に入ったものしか買いません。

それも、基本的に1つずつ。

食器棚の都合と、テイストの違いを楽しみたいので、1柄1枚です。

「買う理由があるか」というのは具体的に言うと、「何に使うか」「何が似合うか」。

以前和食屋さんを取材していたとき、店主の方が、

「3種以上の料理が合う器しか買わない」とおしゃっていました。

でないと、器だらけになってしまうから。

料理ごとに器が1種類ずつ必要だと、大変です。

そこで、私は、2種類は考えてみることにしました。

これが意外と楽しいのです。

 

最近のお気に入りは、骨董品屋さんで見つけた、蓋つきの黄色のごはん茶碗。

写真では分かりにくいのですが、やや小ぶりで、かわいらしいたたずまいに一目ぼれ。

これは、もちろん、ご飯を入れることが用途ですが、

見た瞬間、少なめにご飯をよそおって、薄味のちりめん山椒をかけた姿が似合う!とトキメキました。(トキメキ理論も採用)

山椒の緑色とごはん茶碗の黄色がさぞ似合うでしょうと、心の中で絶賛。

さらに、緑が似合うなら、納豆ご飯にしそもふりかけよう。これで2品(と言ってもご飯ですけど)。買いです。

小さな野菜の炊き合わせも似合うんじゃないかと、考え中。作らないといけない…。

 

これもコーディネート、みたいなものでしょうか。

靴やバッグを買うとき、「どの服に合うかな」とか、「どこへ行くときがいいかな」とか

考えるのと似ています。

 

それと、もう漆がはげかかってるのですが、アンティークの漆塗りの小皿も気に入っています。

これ、柿ピーが似合うでしょ。と思ったのです。

料理じゃないけど。いいんです。

あと、コーヒーを出すときに角砂糖も似合うな。よし、買いです。

こんな風に、1枚ずつ買うので、統一感のない食器棚になってしまいますが、

眺めていると、コレクション感がして、満足します。

ちなみに、

新しいものよりも、古いもののほうが、何かひらめきます。

そのモノが歩んできた歴史を感じるのでしょうか。

古いと言っても、昭和のはじめとか、行っても大正あたりまで。

どこかの誰かが作って、誰かが使ってきた器を、平成に私が引き継ぎます。

 

京都は、骨董品屋さんやアンティークショップがたくさんあります。

ふらりと入っては、妄想しているのが、楽しくてたまりません。

 

 

 

黄色いごはん茶碗を購入したお店
proantiquescom
URL
http://proantiquescom.jp/index.html

夏の旅日記。端っこの心意気。鹿児島<後編>「恐るべし、薩摩パワー」

メインイベントは「仙巌園」見学

私たち夫婦は、旅行に行くときにあまり計画を立ててない。旅行に行くことは決められても、あっという間に当日になってしまって、何も決めらていない、というのが真実だけど、だいたい何も決まってない。でも、今回は短いスパンの2回目だし、ガイドブックも買って、テーマを決めた。「薩摩藩を学ぶ」である。なんとも、中年で地味な私たちらしい(笑)。来年の大河ドラマは西郷隆盛だし、ちょっと予習をしておこうと言うワケ。

それで、向かったのは仙巌園。「せんがんえん」と読む。ここは前回行けなかったし、なんと、世界遺産。「明治日本の産業革命遺産」といって、2015年7月5日に世界遺産リストに登録されたばかり。長崎の軍艦島がよく話題になるけれど、その時には、この仙巌園のほか、山口県や静岡県など、さまざまな文化遺産が登録されています。

とはいえ、仙巌園は「磯庭園」とも呼ばれる薩摩藩の別邸。なぜ、軍艦島とひとくくりにされて、世界遺産にまとめられるのか。

そこに、私の知りたい、薩摩藩の底力があるのです。

 

ここからは、ちょっと歴史のお話にお付き合いくださいませ。

この仙巌園は、とてつもなく広~い庭と大きな日本建築(御殿)からなる。敷地面積5ヘクタールものお屋敷。今は、お土産屋さんとか、ミュージアムなどが立っているけど、昔はきっと今よりももっともっと広大な庭だっただろう。
目の前には錦江湾と桜島、そして背後には切り立った山が迫ってくる立地。位置的には、鹿児島中央駅から車で20分くらい走った、市街地からさほど遠くない場所にある。

作ったのはもちろん、薩摩のお殿様。島津光久(19代当主=2代藩主。*)によって、1658年によって築かれたそうな。関ヶ原の戦いの半世紀後。大阪冬の陣も夏の陣も終わって、もう戦の時代ではない。これから長く続く江戸時代が、最初の落ち着きを見せるころかな、と想像してみる。長く続いた血なまぐさい戦国の世の終わり、大きな別邸を作るほどに気持ちもお金も(?)余裕があって、平和な時代の夜明けを象徴しているような穏やかさ。
*薩摩藩の藩主は、関ケ原以降を正式に数えるのだそうです。薩摩の島津家そのものは、鎌倉時代から、薩摩・大隅・日向のあたりの守護という御家柄なので、当然ながら当主の数が多い。

薩摩藩の本拠地となる城は鹿児島城(通称「鶴丸城」)。仙巌園よりも市街地より。西郷隆盛が最後にたてこもった城山のふもとにあり、なんと、天守閣のない、平城タイプ(*)。薩摩と言えば、九州の雄よ。なのに、堀はあっても天守閣はない。なんで? 時代劇を見ていて、へんだなぁと思っていたのだけど、ないのです。館(やかた)スタイル。
その理由は、wiki調べによると、江戸幕府への恭順の意を示すためだったとか。城を建て始めたのは、1601年。関ヶ原の戦いの直後。関ヶ原の戦いでは、島津は西軍(石田光成側)に属して負けているから、そうそう派手なことはしにくかったのでしょうかね。とはいえ、いざとなれば、背後の城山に逃げられるので(その名も〝城〟山)、絶妙な配置と妙に納得。実際に、西郷隆盛は城山の洞窟に立てこもるわけだし。
*城山も含めて「平山城」としたりする説もあるらしい。つまり諸説あり。

話がそれました。その本拠地である鶴丸城から、お殿様が船でやってきていたという仙巌園です。
庭には巨石で作った石灯籠があり、こんなのどうやって運んだんだろうか。

裏山の大きな一枚岩(本記事1枚目の写真の山に小さく見える岩)には「仙尋巌」と白い文字。アップ写真がコレ!これ、人が彫ったのです。こんなところに、どうやって??

とにかく大規模。海に向かって立つ、大邸宅です(どうしても「大」という字が連続する…)。しっかし、夏の炎天下、庭園を歩くなんて…想像を超えました。ものすごい暑さ。射すようなというか、押してくるような太陽の光。おかげで途中で食べた鹿児島名物「白熊アイス」が最高に美味しかった。これも夏ならでは、というべきか。

仙巌園の入場料(1000円)と別に、御殿見学のオプションツアー(プラス600円)にも申し込みました。御殿は、明治時代に鶴丸城が焼失してからは、島津家の住まいになった時期もあって、いわば、お殿様のお宅拝見! 着物を来た女性が、細かく説明しながら案内してくれ、お抹茶とお菓子をいただいたりして、雰囲気もばっちりです。

御殿は平屋建ての大きな日本家屋で、廊下も畳。海と桜島が見える部屋がもちろん、お殿様のお部屋です。お殿様の居住空間は一段高くなっていたり、釘隠しのモチーフが桜島大根やコウモリ(実は縁起がいいものらしい)だったり。ここに、島津斉彬とか西郷隆盛も来たのかしらね~、来ただろうね~と、妄想しながら歩くと、たまりません。ほんの、たった、160年くらい前ですから!

 

なぜ、ここが「産業革命遺産」なのか

さて、今回の旅のテーマ、「薩摩藩を学ぶ」ために、ここに来た理由は、本当は、この御殿や庭園の方ではなくて、この広大な敷地の中で、行われていた近代化の事業を知ることが目的。ここ、仙巌園には、世界遺産に言われているような、「産業革命遺産」が多く残されています。

それには、幕末の歴史を紐解かねばなりません。僭越ながら、ざっくり説明しますと・・・

幕末と言えば、メインキャストは、薩摩と長州の人々が多いですよね。その薩摩藩の中心人物の一人が、西郷隆盛を見出した島津斉彬(「しまづなりあきら」と読みます。11代藩主で28代当主)です。

彼は藩主になると、この仙巌園のある広大な土地にいろいろな工場をつくる一大プロジェクト「集成館」を始めます。鉄、ガラス、造船、紡績…。美しい(そして高価な)薩摩切子も、その1つです。
島津斉彬が藩主になったのは、1851年。海に面した薩摩に伝わったのは、1840年のアヘン戦争で、清国がイギリスに敗れ、不平等な条約を結ばされたことだったでしょうし、1853年には、ペリーが浦賀にやってきます。
この仙巌園から海の向こうに見た大国の気配。というか、きっと、薩摩には足音が聞こえていたのです。

仙巌園の門を入ったところに、いきなり鉄製の大砲がどーんと置いてあります(もちろん復元)。

ここには、反射炉という鉄を溶かす炉がありました。大名の庭園に工場って、似合わない気もしますが、それだけ、いかにも、殿様直轄事業って感じがしますね。

そして、その近代化の実力を試す日は意外と早くやってきます。斉彬が亡くなった(1858年)あとの、1863年。薩摩藩とイギリスが錦江湾で戦いになります。「薩英戦争」です。
鹿児島県対イギリスなんて! 今では到底、考えられません。でも、当然本気です。
この時代、世界の大国として君臨していたイギリス。薩摩藩の近代化事業で作り出した砲台がどの程度活躍したか…。いろいろ調べてみると、イギリスにも打撃を与えますが、薩摩藩も大きな被害を受けます。街が焼かれ、集成館も破壊されてしまいます。これにより、薩摩藩は「攘夷」が難しいことを悟り、明治維新の方向性が変わっていく…。そんな歴史の舞台が、このあたり、なのです。 この薩摩の経験が、それに続く日本の歩みに影響を与えていったのですね。

今、仙巌園に行っても、その戦いの痕跡がある、というわけではありませんでした。でも目の前に広がるのは、当時と変わらない錦江湾と桜島の景色。今のようにインターネットがない時代に、その向こうに世界を感じたなんて。薩摩の人はすごいな、としみじみ思いました。

集成館の事業や薩摩藩の歴史については、仙巌園のとなりにある、「尚古集成館」に展示してあります。そちらでゆっくり展示を読んでお勉強して(クーラーがきいていたもので。。。)、両方の場所で、たっぷり3時間ぐらい使いました。

さらに、近くに薩摩切子の工場とギャラリーがあり。こちらも見学。実演はその日にはしていなかったので、ビデオで作り方をお勉強。なぜ、高価なのか、よ~く分かりました(笑)。ちょっとお土産に1つ…という気軽なものではありません!そんなことも知らず、訪れたのですけど…。目の保養になりました。

 

鹿児島グルメ。魅惑の豚骨ラーメン「こむらさき」

すごいね!すごいね!と、歴史好きの私にとっては、濃密な午前中を過ごし、市街地へ戻り、腹ごしらえ。

「鹿児島に行ったら何を食べたらいい?」と、お茶のお稽古に来ている、鹿児島出身の人に聞いたとき、「こむらさきのラーメン」をオススメされていたので、直行。

天文館というアーケード街にある本店へ。昭和25年創業というので、古い建物かな?と思っていましたが、とってもきれいなビルでした。メニューは、ラーメンとご飯のみ(大盛りとかチャーシュー入りとかは選べたかな)。いさぎいい!

1階の真ん中にオープンキッチンのような厨房があって、そこをぐるりとカウンターが囲んでいます。丸見えのキッチンで、女性が麺をゆでて、テーブルの上に並べたラーメンどんぶりにどんどん入れていって、そこへ、男性が茹でたキャベツや、シイタケ、ネギ、チャーシューなんかを手際よく入れて、スープを流し込む。テキパキとした流れ作業が完璧。

そして食べてみてオドロキ。豚骨スープなのですが、福岡で食べる豚骨スープとはちょっと違います。もちろんキャベツやシイタケは、福岡のとんこつラーメンには入っていませんので、そのせいかな?と思ったり。いやいや、なんだか、スープの後味が違うのです。独特。なぜ?豚が有名だから、やっぱ鹿児島の豚骨は一味違うのかな?? 看板には、「豚骨、カルビ、丸鶏、椎茸、昆布を煮込んだスープ」と書いてありました。なるほど、これが鹿児島の豚骨ラーメン! よくよく知っている福岡・長浜の豚骨ラーメンとは、全然別のものとして味わえて、楽しめました。しかもキャベツが入っているので、なんだか健康的(笑)。チャーシューもさすが鹿児島、豚肉感がちゃんとあります!黒豚ですから。

これが鹿児島の豚骨ラーメン全体の特徴なかしら。もっといろいろと食べて回らないといけませんね(また鹿児島に来なくては…)。もしそうなら、鹿児島の人が福岡の豚骨食べたら、逆の感想を持つのかも。物足りないと思うかもしれんなぁ~。でもそれはそれで味わってね。

 

このあとは、桜島を車で一周。さらに、夜は居酒屋で普通に唐揚げを食べ、再び大浴場でいい気分になって就寝。(夜泣き蕎麦は食べなかった)。翌日は霧島神宮、焼酎蔵の見学、と盛りだくさん。夏の鹿児島を満喫して大阪空港へ帰ったのでした。

 

九州という島の最南端で、世界を見て、日本を見た薩摩の人々。知れば知るほど、幕末から明治の人たちって、真剣さが違うなと感心します(この心意気、現代の政治家の方々にも…)。とにもかくにも、暑い鹿児島も体感しておいてよかったです。きっと、来年の大河ドラマがより楽しめるでしょう!

今回お勉強したことをまとめると、こんな感じ!

黒板で雰囲気出してみました(笑)。

長文にお付き合い、ありがとうございました!

仙巌園にて! アツッ!

訪れたスポット
仙巌園公式サイト
URL
http://www.senganen.jp/
グルメ
鹿児島ラーメン専門店こむらさき
URL
http://www.kagoshimakomurasaki.com/

夏の旅日記。 端っこの心意気。鹿児島 <前半>「旅行者になる」

〝どこかに〟で、お得に旅先を決定!?

「じいじ~」と走っていく男の子。
「大きくなったなぁ」と、男の子の頭をなでるおじいちゃん。
本当に、こんな光景があるなんて、さすが夏休み。
鹿児島空港におりたった瞬間から、ほっこり気分でいっぱいになったのは、7月29日の夕方。
あれれ、この前も年末に鹿児島行ってたやろ?とお気づきの方は、ブログを読んでくれていてありがとうございます。
そうです、2016年12月30日に来たばかりなのに、再び鹿児島に来てしまったのはJALのせい。いや、おかげ。

この日からさかのぼること、1か月。「JALのマイルがたまったから、マイルでどこかに行こう」となり、「どこかにマイル」というものに申し込みました。

これは、通常のマイルチケットの半分以下のマイルで、「どこかに」行けるという奇妙なJALの企画。その「どこかに」は、4つの行き先候補が示されたプランに申し込むと、そのどこに行けるか、申し込み後にお知らせされるという仕組みです。4つの行先候補にはいろいろな組み合わせがあって、いくつものセットから選ぶことが可能。

ちょっと分かりにくいのですけど、

「この4か所のうちのどこかへ行けますけど、どこかは申し込んでみないとわかりません」

ということ。

「この4か所なら、どこになってもいいわ」

という組み合わせを選ぶのがコツでしょうかね。

私たちは北へ行きたかった。しかし、組み合わせには、2つは北、2つは南というように、適度にばらつきを持たせてあります。

そこで、「山形、札幌、長崎、鹿児島」の組み合わせを選んだのだけど、結局JALさんによって鹿児島に決定されてしまった。仕方ない、年末の旅行はANAさんで行ったので、JALさんは、私たちが鹿児島へ行ったばかりであることは知らないのです。行きたい所へは、自分でお金を払って行くべし、というお告げか。

かくして、「どこかに」は、鹿児島となり、再び鹿児島空港に降り立ったと言うワケなのです。

ちょうど8か月ぶりに来た鹿児島は、外に出たとたんにむぅ~っとする水分を含んだ熱気(これは日本全国どこでも同じだろうけど)。冬の澄んだ空気とは全然違う。夏の鹿児島。「おじゃったもんせ」(ようこそいらっしゃいました)の看板は、夏の方が似合うような気がするな。いや、ほんとに、なんとなく。

前回はバスで鹿児島市街に行き、鹿児島中央駅近くでレンタカーを借りたけれど、今回は空港近くでレンタカーを借りる。空港から市街まで1時間くらいかかるし、今回は大阪空港へ戻る日に、市街から見ると空港のある方角、霧島方面に行くつもりなので、その方が、効率がいいと判断したのです。なるほど、2度目になると、なかなか賢い作戦が思いつくもの。

 

街中を大浴場から見下ろせるホテル

レンタカーに乗ってとりあえず、まっすぐホテルへ。

今回の宿泊先は「ドーミー・イン」。知ってます?ドーミー・イン。全国各地にあるホテルで、私のイメージでは、出張で泊まる感じのビジネスホテルと思っていたのだけど、夫が、(出張で)宿泊してみて、大絶賛。私もドーミー・イン体験してみることになりました。

結論から言うと、すごいいい。部屋の造りはシンプルですが、サービスや施設が旅館のよう。

ドーミー・インの私のお気に入りポイントを、まず2つ紹介すると…。
■お風呂が温泉
しかも、最上階の大浴場。しかも、露天風呂まである。部屋にもシャワーはあったけど、使わず。そりゃ、大浴場に行くに決まってる。街中の、高層ビルの上から、裸でお湯に浸かって、車が走っている道を見下ろすのは、とても変な気分(笑)。山の中とか、海が見える露天風呂とかもいいけど、この普通の旅館だとあまりなさそうなシチュエーションにご満悦。13階だし、窓というか、開口部は小さいので、下からは頑張っても見えぬ見えぬ。しっしっしっ(笑)。ヘンな開放感。おもしろっ。

■夜食付き
そして、夜9時を過ぎると、「夜泣き蕎麦」という醤油ラーメンを無料でサービスしてくれる。もう、「何で?」ってくらいの手厚いサービス。本当に無料よ、無料。もし、出張で鹿児島へ来て、遅く辿り着いて、気持ちのいい風呂と、ラーメンがあったら、それは好きになるでしょうよ、と思いました。

フロントのお姉さんも親切に、お風呂のことや、夜泣き蕎麦の説明をしてくれます。私たち夫婦は福岡県出身ですが、鹿児島のイントネーションや方言は、同じ九州でも全く違うもの。あぁ、なんだか旅行に来たなぁと実感します。旅、旅。

 

旅行者として、ガイドブックを使ってみる

ホテルに着いたのは、7時過ぎ。そこで、ガイドブックに載っていた黒豚の店へ。その本を買った自分が悪いのだけど、よく見ると、そのガイドブックのその黒豚特集のページには価格が載っておらず、なんとも不安。そんなことって・・・マジ?と思いつつ。とはいえ、「豚」だからそんなにはと思いながら、お店へ(結局は、それほどでもなかったのだけど)。
あらためガイドブックを見てみると、路面電車の乗り方や路線図も、なんだかわかりにくい。結局、鹿児島中央駅で路面電車の路線図を入手することになった。自分が旅してみると、ガイドブックの使い勝手がよく分かる。よくよく比較検討して買えばいいかもしれないけれど、本屋さんで立ち読みしている段階では、どれも同じに見えるもの。一応携わっている私がそうなのだから、一般の読者さんだって、そうなのではないかしら…。

旅行者の立場に立って、作らねばなりませんね。といういい教訓を得たと思おう。作った人はこれ持って旅行したこと、あるのかな…。

で、その黒豚の店は、正直、可も不可もなく、普通だったので、割愛。前回来たときは、ホテルの前にいい感じの居酒屋があって、ぶらりと入って、おいしかったのに。ガイドブックを頼ってはダメのか。

やっぱりガイドブックに載せるからには、なんか、感動するようなことがほしいよなぁ~って、教訓その2を得ながら、今度は路面電車に乗ってホテルへ帰る。2回目だったから感動できなかったのかな。うーん…。
黒豚の店からは路面電車でドーミー・インへ。そう、鹿児島には路面電車が走っています。

路面電車のある街は、それだけで街の雰囲気がいい。走っている姿になんともいえない風情があるし、乗ってみると、ゆっくり走って、街並みを見ながら移動できるから、旅行者にとってはうってつけ。モータリゼーションの波に押されて各地でなくなってしまったけれど、ぜひ復活してほしい。電車のレールの上で右折待ちする車もいますが、なんとなく、電車の運転手さんも、車のドライバーも承知していて、なんとなく、うまく通行しています。それでいいんだよなぁ~。

鹿児島の路面電車は、レールが敷いてある部分が芝生になっている。緑の帯の上を、電車が走っていく。蒸し暑い夏の夜、照明に緑の帯が浮かび上がる様子は涼しげ。どこかで花火大会があっていたらしく、浴衣を着た女の子もいた。夏の鹿児島、わっぜ(とても)いいぜ!

そして、ドーミー・インに帰り、夜泣き蕎麦を頂き、大浴場で風呂に入り一日目終了。

そして、2日目。ドーミー・インのすごさに朝から感激する。

ドーミー・インのいいところ3
■朝ごはんが郷土料理。
実は、朝ごはんがいいんだ、というのが最も夫がオススメしていた点。レストランに並んだバイキング形式の料理を見に行くと、きびなごの刺身とか、さつま揚げとか、豆皿にいろんなおかずがたくさん! 昨日の晩ご飯に少し落胆していたので、すごいハッピー。鶏飯もある!黒豚のしゃぶしゃぶもある。うれしぃ。これ、もちろんドーミー・インごとに、その地の郷土料理が朝ごはんに出るらしい。夫は、前は富山で食べたとか。すごいぞ! ドーミー・イン! 1泊1人7000円程度だったのに。

と、朝から満腹。気分上々で出発いたしましたとさ。

(後半に続く)

利用した企画
JALどこかにマイル
URL
https://www.jal.co.jp/jmb/dokokani/index.html
滞在先
天然温泉 霧桜の湯 ドーミーイン鹿児島
URL
http://www.hotespa.net/hotels/kagoshima/

「普通」の中にこそ。―ハンバーグ待ちの考えごと

ペチ、ペチッと手のひらに肉が当たる音がしたと思ったら、
成形された塊が、次々に鉄板にスッと滑り込む。

しばらくして、チリチリと油が跳ねる音が聞こえてきた。
シュッ、チリチリチリチリ、
シュッ、チリチリチリチリ。
ヘラでハンバーグがひっくり返される。

カツッ、ジョワー
というのは、鉄板に生卵を割って目玉焼きを作る音。

タッタッタッと、包丁がまな板に当ったら、キュウリが同じ薄さにスライスされた。

耳をすますと、
待っている間も、お店の中に響く、おいしそうな音。

「きっとおいしいだろうな」と期待が大きくなる。食べたくなる。

今日の昼ご飯は、洋食屋さんのハンバーグ。
先日、NHKで、「ノーナレ」というテレビをやっていました。
ノーナレーション。ナレーションなしのドキュメンタリー番組。
ナレーションはなくても、テロップが入ったり、セリフがあったりして、話は進行していきます。

その番組で、工場の音(ばねを作る機械の音、ねじを作る機械の音など)と映像を、テクノミュージックを融合させて、プロモーションビデオを作るクリエイターたちが取り上げられていました。

繰り返し、繰り返し、機械は同じ動きをしているのですが、それを、上手に編集すると、なんだかすごくかっこよく見えます。

こんなふうに表現することもできるんだと、驚きました。それは、それで面白かったのですが、

でも、印象に残ったのは、その工場で働く人たち。

「どんなところにこだわりが?」「やりがいは?」「苦労することは?」

みたいな質問をされても

「そんな・・・いつもやってることだから」
「当たり前だけど、不良がでないようにすることかな」

と、あまり華やかな答えは出てきません。
かっこよい答えはなかなか出てきません。

 

これ、私もよくやります。

 

何か、個性が感じられることや、おぉ!と思われるようなことが、欲しいのです。

完成形に必要な具を集めてしまうのです。

でももし、私が誰かに「何かこだわりは?」と聞かれたら、
「間違わないように」とか
「丁寧に」とか、言うでしょう。

当たり前ですけど。
それでいいのではないか、と最近思うようになりました。
もちろん、その答えの意味をもっと掘りさげて聞くことも、あります。
そうすると、その人の本質にかかわるようなことがあったりもするので、
深掘りをやめましょう、というのではありません。
「普通に、普通のことを、ちゃんとする」ことを、もっと大事にしてもいいと思うのです。

きっと、その普通の中にこそ、なにか、あるのです。

それが、大きな秘密でなくたって。

 

 

 

ハンバーグが焼けるまでの間、そんなことを考えていました。

真っ白な、背の高いコック帽をかぶった男性が、鉄板のハンバーグに向き合っています。
コロッケのタネを丸めて、パン粉を付けて。
エビを冷蔵庫から出して、パン粉を付けて。
フライも、注文が入ってから作るようです。

丁寧に、おいしい料理が出来上がるように、注意を払って。

 

運ばれてきたハンバーグは、焼く前に丸めていた肉の大きさよりも、きゅっと引き締まっていました。

お箸で割ってひと口食べると、ふんわりと、柔らかく、ジューシー。

 

いろんな秘密やこだわりがあるのかもしれない。

その話を聞く機会があれば、それはそれで聞いてみたい。

でも、秘密なんかなくたって、このおいしさはこの人の、この店のもの。

 

もう一口。
あぁ、やっぱり。おいしい。

おいしい音が毎日響くこの店に、この味を食べにこようと、きっとまた思うと思うのです。

京都のあるライターの一日。皮膚呼吸がしたい。

近頃は、毎月20日が原稿締め切りの山場。調べ物をたくさんしなければならない、長い文章を数本20日までに納めなければならない。
だから今頃が、一番羽根が伸びている。次月のテーマに向けて、準備をしながらも、締め切りから解放されたささやかな喜びに浸っている。

…ので、つらつらと、最近感じたことでも、書いておこう。

まだここ2日だけだけれども、夕方からは自分の時間にしようとしてみた。こんな風にブログを書いたり、自分の企画を実現できるように、作業をしたり。以前「ライスワークと、ライフワークは違う」と言った人がいたけれど、ライスもライフも好きか嫌いか、じゃない。したくてしているんだから、どうにかして、1日の流れに組み込まないと。

今日は朝、会社の事務作業をして、そのあと、11時からは9月に掲載になる原稿の最終チェックに励んだ。各150文字とキャプションとショップデータ。短いながらも12本あったので、時間がかかった。原稿を読み、自分が元ネタにしたノートのメモやHP、取材時に撮影した写真と照らし合わせていく。取材したのは、7月の終わりからお盆前。「あれ? なんでこう書いたのかな?」とか、「こうしておかないと、誤解されるかも…」と心配になったりして、取材先に問い合わせたり、編集部に表現について確認したり。こまごまとした確認作業は本当に骨が折れるし、自分がなんで最初からこうしなかったのか、疑問に思ったり、腹がたったり。

合間に、昼ごはん。食べ比べ中の生姜焼き定食。そして、別の確認作業が入ったりして、中断。

ようやく、16時にすべて確認し終える。ここからは、もうひとつの自分の仕事の時間だ。蒸し暑いけれど、近くにジンをたくさん置いている書店があるから、行ってみる。が、臨時休業。はぁ。暑さ倍増。京都では、今週は夏休みをとっているお店が多い。行きつけの美容室も今週は休みだ。こんなに暑ければ、冷たいものを出す店以外は、休んでいいかも。確かに。

そうして、どうしよう…せっかくの自分の時間が。どこかで、考え事をしたいのに。
1日1人で事務所にいて、パソコンに向かっていると、顔の表情筋だけでなく、脳も硬直する。多分心も。外へ出て、新鮮な空気を皮膚からも吸いたい。

足がむいたのは、甘味処。蒸し暑い日には、冷たいあんみつが食べたい。こういう日は、甘めのアイスクリームはいらないから、クリームあんみつではない。あんみつに、白玉トッピングに限る。甘味処で、休憩できるなんて、京都で仕事してて、よかった。

透き通る寒天は、見た目にも涼し気で、スプーンですくうと、ほろほろと崩れる。口に運ぶと、つるんとした食感をわずかに舌に残し、喉の奥に消えてった。
あんはなめらかなこしあん。もちろん、甘い。けれど、全然嫌みがない、すっきとした甘さ。豆の味に甘みが寄り添って、疲れた体が少ししゃんとした。

ありがとう、あんみつ!

さてと、次の作戦について構想を練ろう。こうして毎日、書いているんだけど、まだまだ、書きことがいっぱいあるのよね。

行こうとしてお休みだった店
レティシア書房
URL
http://book-laetitia.mond.jp/
あんみつを食べたお店
月ヶ瀬 堺町店
URL
http://www.tsukigase.jp/

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